導入事例

DNX Venturesでは、約80社にのぼるLPへの情報配信や出資状況の管理を行う中で、メールの誤送信リスクや情報分散による確認工数の増大といった課題を抱えていました。特に、正確性が強く求められるバックオフィス業務においては、わずかなミスが許されない環境が、LPとの書類をやり取りする担当者に大きな心理的負荷を与えていたと考えています。
こうした状況を改善するために導入されたのが、W-LinkPortalでした。導入後はLP情報が一元管理され、複雑な履行状況もリアルタイムで把握できる体制を構築。配信業務のシステム化が進んだことで、業務の見える化が実現されると同時に、精神的な負担も大きく軽減されたそうです。
本記事では、W-LinkPortal導入に至った背景や、業務がどのように変化したのかについて、実際に管理業務を担う角屋様、沖倉様、甲村様の3名に詳しくお話を伺います。
角屋様
当時はExcelを軸にLP様の情報を管理していましたが、情報が複数のシートに分散しており、全体像を把握するのに手間がかかっていました。たとえば、どのファンドにどのLP様が参加しているか、社名やコミット金額といった基本情報は一覧で管理していたものの、出資の履行状況についてはキャッシュフロー管理用の別シートを参照しながら集計する必要がありました。
配信履歴についても、メールのCCを遡って「いつ、誰に送ったか」を確認する運用でした。メールボックスはどうしても煩雑になりやすく、過去の経緯を追うだけでも時間を要します。「このファイルは最新なのか」「数字は本当に合っているのか」といった不安が常につきまとい、情報の正確性を担保すること自体が大きな負担になっていました。
沖倉様
LP様ごとに文面を作成し、添付資料に誤りがないかを確認したうえで、Excelの管理リストと突き合わせながら一件ずつメールを送る形だったと思います。「こちらは送信済み」「こちらは未送信」と手動でステータスを管理するため、送信漏れや誤送信が起きないよう、常に神経を張り詰める必要がある業務だと考えていました。特に決算後のレポーティングなど、配信件数が増えるタイミングでは、この業務の負荷が大きくなっていたと感じます。
沖倉様
最も大きかったのは、「絶対に間違えてはいけない」という継続的なプレッシャーです。LP様の連絡先変更への対応も含め、正確な情報を確実に届けることは当然の前提ですが、それを毎回完璧にこなすためには相当なマインドシェアを割く必要がありました。
もっと注力したい業務がある中で、配信管理やチェック作業にこれほど多くの時間と神経を使わざるを得ない状況は、組織としても健全とは言えなかったと思います。
甲村様
ファンド運営における管理・オペレーション業務は、本質的に「減点方式」の仕事だと考えています。当たり前のことをミスなくやり切って、ようやくスタートラインに立てる。一方で、たった一度のミスが信頼低下につながりかねません。
数十社のLP様に向けた情報配信を、四半期ごとに一切のミスなく続けるのは、正直かなり過酷です。他の業務で成果を上げていても、定型業務でのミスがすべてを台無しにしてしまう可能性があります。「もしシステムがなかったら」と考えると、今でも背筋が寒くなるほど、当時の手作業運用はリスクと隣り合わせの状態だったと思います。

角屋様
これまでExcelを使って行っていたデータの検索や加工にかかる時間は、大幅に削減されました。例えば、社内外からの問い合わせに対して回答を用意する際、以前は「データの所在を探す」「内容が正しいか確認する」「回答に使える形に整える」といった工程に多くの時間を費やしていました。
W-LinkPortal導入後は、常に最新かつ信頼できるデータが一元的に管理されているため、こうした準備工数が感覚値でおよそ3分の1程度まで圧縮されたと感じています。LP様が適格機関投資家かどうかといった属性情報や、契約日、正確な出資履行金額など、必要な情報にすぐアクセスできる点は非常に大きなメリットです
沖倉様
情報の粒度がちょうど良い点も評価しています。細かすぎて扱いにくいわけでもなく、かといって粗すぎて判断に使えないわけでもありません。LP様の基本情報から出資約束金額、実際の履行状況までが一画面で把握でき、しかもタイムリーに更新されます。
以前のように複数のファイルを行き来しながら確認する必要がなくなり、「必要なときに、必要な情報を迷わず取り出せる」環境が整いました。この変化は、日々の業務ストレスを大きく減らしていると感じます。
角屋様
影響は非常に大きいですね。ファンド管理チームには、LP様からの問い合わせに対して、迅速かつ正確に対応することが求められます。その前提となる情報基盤が整ったことで、常に最新情報に基づいた回答が可能になりました。
「スピード」と「正確性」という、業務の根幹に関わる要素を同時に高められた点は、単なる作業効率の改善にとどまらない成果だと捉えています。結果として、対外的な信頼感の向上にもつながっていると感じています。
沖倉様
非常に高く評価しています。ここまで踏み込んで伴走してくれるパートナーは、正直ほかに思い当たりません。キャピタルコールや分配といった資金に直結する重要業務はもちろん、決算対応や法令関連まで、専門的な知見を持って支援いただける点は大きな安心材料です。
体制面でも、実務担当だけでなくマネージャー層を含めた複数階層でのチェックが行われています。そのため、業務品質の面でも高い信頼を置いて任せることができています。
角屋様
もはや業務の「ライフライン」と言っても過言ではありません。wizz Fund Associatesさんがいなければ、現在のオペレーションは成り立たないと思います。単なる外部委託先ではなく、同じ責任感を持って業務に向き合う「DNXファミリー」の一員として並走していただいている感覚があります。
沖倉様
ファンド数やLP数がまだ少ない段階であっても、早期に導入することをお勧めします。Excelによる管理は属人化しやすく、担当者が代わった際に過去の経緯を追えなくなるリスクが常につきまといます。
将来的なファンド拡大を見据えるのであれば、初期段階からスケーラビリティのある情報基盤を整えておくことが重要です。その積み重ねが、結果として組織の安定運用と持続的な成長を支える土台になると考えています。
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